Mi-sa Yang
梁 美沙
大阪出身の梁 美沙は、小栗まち絵、工藤千博等に師事し、相愛高等学校音楽科を卒業。その後パリ国立高等音楽院(CNSMDP)および同大学院へ留学し、オリビエ・シャルリエ、ジャン=ジャック・カントロフに師事し、ソリストクラスおよび室内楽を学んだ。
多くの国際コンクールの受賞歴があり、主なものには2000年のユーディ・メニューイン国際ヴァイオリンコンクール第1位及び特別賞受賞、2001年仙台国際音楽コンクール第3位受賞、2009年バルセロナの第55回マリア・カナルス国際コンクールのトリオ部門での第1位受賞などがある。
Violin / France-Japan
さらに彼女は、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、パリ管弦楽団、ケルン・フィルハーモニー管弦楽団などのオーケストラとの共演、ウィーン・コンツェルトハウス(ウィーン)、シャンゼリゼ劇場(パリ)、ナント城などの著名なホールや会場への招待、ラ・ロック=ダンテロン国際ピアノフェスティバル、トゥレーヌ音楽祭、ドーヴィル・イースター音楽祭、メクレンブルク=フォアポンメルン音楽祭、フィンランド・クフモ室内楽音楽祭などの音楽祭に招かれて出演するなど、欧州で目覚しい活躍をしている。
CD録音も積極的に行っている。トリオ・レ・ゼスプリでの録音は2枚(2014年/ミラーレ、2018年/ソニー)で、いずれも高評価を得た。また、モーツァルトのソナタをピアニストのジョナス・ヴィトー(2019年/ミラーレ)とリリースし伸びやかな演奏が評価された。さらに、2023年秋には、長年デュオを組み活動しているピアニストのアダム・ラルームとプーランク、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、ドビュッシーの作品集の新譜が発売され(ミラーレ)、その好演が高く評価されている。
演奏活動は、わずか12歳でオーケストラでの公演を果たして以来、仙台フィルハーモニー管弦楽団、東京交響楽団、新日本フィルハーモニー管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、日本センチュリー交響楽団など日本の多くの著名な団体と共演してきた。また、スーク室内管弦楽団、ロンドン モーツァルトプレイヤーズとの共演など国際的な活動も数多く、彼女の深く感動的で鮮烈な釈の演奏は好評で、批評家などからも高い評価を得ている。
室内楽演奏家としての活動も積極的で、まずはトリオ・レ・ゼスプリのメンバーとしての活動(現在はピアニストのアダム・ラルームとのデュオ)、更に2014年からはアルデオ四重奏団に加わり精力的に活動してその地位を不動のものにしてきている。さらに2022年よりオリビエ・シャルリエの下、パリ高等音楽院で准教授として後進の指導にも当たっている。